Morceau de Paradisより | 偽サイトに関するお知らせ

2025/10/23 00:00


ブランドを始めてからずっと語らずにいたこと。
今回は、Morceau de Paradis(モルソードゥパラディ)という名前に込めた思いについてお話しします。
この名前は、ただの響きの美しさだけでなく、日常のなかに息づく“美しい瞬間”を見つめたいという願いからうまれました。

Morceau de Paradis(モルソードゥパラディ)——
フランス語で「楽園のかけら」という意味です。

けれど、ここでいう“楽園”は、遠くにある完全な理想の場所のことではありません。それは、日常の中にふと現れる、美しい瞬間のこと。

たとえば、朝の光がカーテン越しにやわらかく差し込むとき。
花瓶に挿した花の香りが、ふと部屋の空気をやさしく変えるとき。
オリーブオイルが野菜の上からなめらかに皿の上に流れていくとき。
温かいコーヒーのよい香りで、緊張がふっとゆるんだとき。
お気に入りのイヤリングの少しの煌めきに、気持ちまで軽くなるとき。
「いただきます」や「ありがとう」という言葉がきこえたとき。

ほんの数秒で過ぎ去ってしまうその時の中に、確かに、かけがえのない“美しいもの”が息づいています。

“Morceau(モルソー)”とは“かけら”という意味です。
それはこの名前が、完全なものを求めるのではなく、一瞬の輝きや儚さのなかにある美のかけらを拾うことを表しています。

Morceau de Paradisが大切にしているのは、一つの概念で完璧に整うことよりも、相反するかけらたちの間に生まれる“澄んだ美しさ”です。

ミニマリズムとマキシマリズム。
静寂とカオス。
男性性と女性性。
無機質と有機質。
クローム(シルバー)とゴールド。

相反するものを許容したその中にこそ、いちばん澄んだ美しさがあると信じています。

Morceau de Paradisは、そんな“あわい”の美しさをそっと見つめるための小さな場所です。

ここにあるものたちは、ただ手に取っていただくためのものではなく、その向こうにある光や温度、静かな感情を感じるきっかけになれたらと思っています。時には、見慣れたものが少し違って見えること。いつも通りの風景の中に、新しい表情をみつけること。

そんな“気づき”の瞬間がうまれるように、Morceau de Paradisは、ものをそっとキュレーション(選び、集め、整え、共有すること)しています。

日々のなかでふと立ち止まり、
「あ、きれいだな」と思う瞬間が増えていくように。

そんな時間を、ものを通してお届けできたら........。
それがMorceau de Paradisの願いです。

この小さな場所が、誰かの日常に静かな光を届けるように。


“Morceau de Paradis”ということばに込めた思いの続きは、
次回「なぜフランス語なのか」というテーマでお話しします。